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応用日本語学科2023年卒業 大阪大学工学部1年
田 骥垚さん【中国出身】 

応用日本語学科2023年卒業 田 骥垚さん【中国出身】――日本留学しよう思ったのはなぜですか?
小学校の時は日本ではなく、アメリカに留学したいと思っていました。そのために、留学に特化した中高一貫校に行きました。
欧米に留学する先輩もいる中で、その先輩たちからのアドバイスで日本は近くて、治安がいいし、環境もいいし、勉強するには一番いいところだと聞いたので、日本がいいなと思い留学しました。
――エール学園に進学して良かったことは何ですか?
色々な科目を勉強できることです。前の京都の日本語学校ではエール学園に比べて数学や理科の授業が多くなかったです。一番良かったのが、西野先生の授業で、「自分の問題発見と問題解決をすることを探す手順」です。当時は分かりませんでしたが、大学に入ってからこの授業がとても役に立っています。
――日本に来て一番大変だったことはなんですか?
国内で勉強した日本語と実際に使う日本語に違いがあるので、それに慣れるのに苦労しました。
来日した時点でN2でしたが、中国にいた時は受験能力が求められていたので、コミュニケーション力が足らず苦労しました。
――大阪大学工学部を選んだ理由と大学で研究したいことは何ですか?
工学部を選んだ理由は一番入りたい研究室があったからです。
2年になったら「応用科学コース」に入りたいです。将来は触媒や高分子について研究したいです。大学を卒業したら京都大学院に行きたいです。将来はドクターになりたいと思っています。
あとは、ドイツのミュンヘン工科大学にも行ってみたいです。いろいろな国で勉強して自分の研究を進めたいです。
――大学生活はどうですか?
私は応用自然学科ですが、留学生は一人もいません。すべての日本人です。
今はラグビー部のマネージャーもしていますが、そこでも留学生は私だけです。
そのため、日本人の友達がたくさんできました。
アルバイトもホームスタッフをしています。ホームスタッフとは駅員さんの手伝いです。駆け込み乗車などの危険を知らせたりするスタッフです。これも趣味の延長です。(電車がすきなので)とても充実した生活を送っています。
――大学受験のためにエールの学生に向けてアドバイスや伝えたいことはありますか?
多くの留学生が「大学」に重きを置いているのですが、特に理系の場合は大学ではなく、自分が何を勉強しようとしているかが一番大事だと思います。例えば、有名でも行きたい専門ではない大学に行くのではなく、自分の勉強したい専門に行くということです。
理系の場合、今のうちに「物理」「科学」「数学」はよく勉強しておいた方がいいです。大学に入った後に基礎が分かっていないと、あとが大変です。
受験のためだけではなく、基礎を固めることが大切です。そうすることで大学の授業についていけると思います。
大学を卒業した3月が一番重要です。この1カ月で高校と大学の勉強方法がどのように違うか調べておいた方がいいです。一番大変だったのは、集中力です。
エール学園での授業は45分で大学は90分です。入学間もないことは大学の授業の最後の方は集中力が持ちませんでした。集中力を鍛えてほしいです。
細かいことですが、メールの書き方(先生への)も大切です。件名や自分の名前など、基本的なことですが、それで怒られている学生を見ることもあります。
エール学園にいた時はメンターの先生が色々教えてくれたり、指導してくれたりしていましたが、大学に入ったら自分のことは自分でしなければならないので、そこも注意が必要だと思います。