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ご挨拶

エール学園 新理事長
﨑村 真

エール学園理事長 﨑村 真

卒業生の皆さま、この春に理事長に就任しました﨑村真と申します。エール学園は1967年に創立し、現在55年目を迎えております。かつての予備校、専門学校は2006年に一つの専門学校に統合され学校名も「エール学園」として運営をしております。これまでにすでに10万人以上の卒業生を送り出しています。20世紀の90年代より徐々に国際化の取り組みを強め、現在では留学生が1500人規模の専門学校に発展をしてきました。日本人の卒業生に加え近年は留学生の卒業生が増え、卒業生も国内外の多岐にわたる国・地域にて多彩な活躍をしているようになっています。

私自身も1991年にエール学園に入職し最初は日本語教育学科の担当としてスタートし、以来留学生教育の道を歩んでまいりました。その自身の業務の中でこれまでも多くの卒業生の方々と出会う機会があり、ご支援をいただいてきました。海外出張の際に出会うことも、国内で会合などで出会うことも多くありました。また卒業生のご子弟がエール学園にご入学されることもございました。エール学園の卒業生を就職で採用いただくこともございました。そんな出会いがあるたびに教育者として誇らしく思ってまいりました。

エール学園を巣立たれた卒業生の皆さまが、世界の各地で、そして日本で活躍されておられることと存じます。このことは私たち教職員の矜持であるとともに、貴重な財産であると思います。そんな皆様とエール学園の在校生、教職員とをつなぐ活動の始めに情報冊子として校友会誌「平和の使者」を発行することとなりました。「平和の使者」は私たちの国内外の青年の教育にかける思いでもあります。この冊子を手始めに卒業生と在校生、教職員が「エール学園での学び」を絆として温め、そしてその輪を広げ、世界各地でエール学園の理念である「共生、共創社会」の実現のために活用できれば幸いに思います。

今新型コロナ禍が世界を席巻し、私たちの行動が大きく制限を受けています。平和の礎である国際人流が大きな危機を迎えています。その困難、制限の中でも、今年も多くの卒業生が巣立っていきました。授業の多くがオンラインでしたが、その困難を学生、教職員の努力によって乗り越え、「学び」を継続し、進学に就職に大きな成果をあげてくれています。またこの4月にも困難を乗り越えて多くの留学生が入学をしてきております。まだまだコロナ禍が終息するには少し時間がかかると思いますが、私たちは、入学者とともに新しい時代を背負う心意気で心を合わせて、この困難を乗り越えてまいります。

こうした私たちの学園の取り組みを卒業生の皆さまに発信していきたいと思います。エール学園を自身の母校として誇らしく思っていただけるよう私たち教職員一同も引き続きこの学校を発展させるため努力する所存ですので、皆様のご支援をご声援をよろしくお願いします。


エール学園 新校長
木村 多恵子

エール学園校長 木村 多恵子

萩原大作前校長のあとを受け、4月1日 にエール学園の校長に就任しました木村多恵子です。校友会誌をお借りして、ご挨拶を申し上げます。

卒業生の皆様、お健やかにお過ごしでしょうか。学業や仕事は順調でしょうか。

学園は、今年も新型コロナウイルス感染症が蔓延する中での、新年度スタートとなりました。入学式も、昨年度の入学式や卒業式と同様にオンラインでの実施となり、授業も当面の間、オンライン授業と対面授業を組み合わせた「混合授業」となります。大変厳しい状況の中ではありますが、教職員一同、通常の学習活動が実施できるよう努めているところです。

新型コロナウイルスに加え、紛争、難民、貧困、犯罪、災害、気候変動等、世界では様々な問題が起こっています。国内外のグローバル化が急速に進展する中,海外で起こっている様々な社会問題が私達の日常生活に影響を及ぼすようになってきました。私達はこれからの時代をどう生きるべきなのでしょうか。

私は、メンタリングが、この混沌とした時代の道標になるのではないかと思っています。2005年にエール学園に入職した私は、国際メンターシップグラジュエートスクールでメンタリングを学ぶ機会を得ました。

メンタリングという言葉さえ知らなかった私は、本当に多くのことを学びましたが、一番印象に残っているのは、多角的な視点で物事を捉える重要性です。新たな目線で物事を見ると、それまでの私は、なんと固定観念に囚われていたのかと気づかされました。

物事を多角的に見る時に必要なのが、3つの目(視点)です。3つの目とは、「鳥の目」「虫の目」「魚の目」です。この言葉は普段は経営の中で使われますが、日々の暮らしの中でも新たな目線で物事を見るヒントになります。

「虫の目」とは、虫のように近いところから物事を注意深く見る視点です。事象を細分化し、掘り下げて細かく見ることです。見えないモノを見る目、そして普段見ない角度から物事を見ることを意味します。つまり、それは視点の深さ、観察力、洞察力、論理的思考のことを指します。

「鳥の目」とは、空を飛ぶ鳥のように、物事を高いところから俯瞰する目です。虫のように近い場所だけ見ていては分からないことも、高いところから広く見わたすことで、複合的に理解することができます。言い換えれば、視野の広さです。

 「魚の目」とは、魚が水の流れに従って泳ぐように、時流を読む目です。成熟したグローバル社会は「VUCA時代」ともいわれます。VUCAとは、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の頭文字から取られたものです。つまり、明確な正解がなく、先行きが見えない時代だからこそ、より時代の流れを見極めながら決断することが重視されてきています。

視点を変えれば、見えてくる景色も変わります。悩みを持ったときも、これをさまざまな角度から見つめてみることで、心が少し軽やかになり、今までとは違った気持ちで向き合えるようになるのではないでしょうか。

最後に、一日も早く平穏な生活に戻り皆様にお会いできる日を願っております。