ホーム >職員 > 平和の使者 職員メッセージ 進学指導担当 菅 高志

進学指導担当
菅 高志

持っている力を
最大限に生かせる
場所へとサポート
していきたい!

進学指導担当 菅 高志

エール学園に勤め始めたのは1985年、29歳のときでした。予備校の日本史担当として入って、それからクラス担任になって、入試分析をして……と、長く日本人学生の進学指導をしてきました。
 そんな私が、留学生の進学指導を担当することになったのは2011年のこと。当時はまだ、留学生に対する進学指導の体制がととのっておらず、入試情報を集めるところからのスタートでした。
 ちょうどその頃、進学先が決まった1人の留学生がいました。成績優秀な学生だったのですが、進学先は学力に比べると、下位ランクの大学でした。その理由を聞いてみると、「先輩がいるから」と言うんです。
 日本人学生ならこういったことはほとんどないでしょう。大学の難易度や世間の評価について知っているので、わざわざ下位の大学に進もうとはしないはずです。でも、留学生にはそうした知識は少ない。ランクよりも気心の知れた先輩がいることが重要だったわけです。
 もちろん大学はランクがすべてではありません。ですが、私にはすごくもったいなく感じました。
 と言うのも、その学生をはじめ、エール学園の留学生から、立身出世への強い思いを感じていたからです。彼ら、彼女らは「いい大学、いい会社に入ってたくさんお金を稼ぎたい」と、堂々と言います。だからこそ、前述の学生にもったいなさを感じてしまったのだと思います。

 

そのことをきっかけに、大学や入試に関する情報を徹底的に集め、詳細に分析し、学生たちに数字で明確に伝えるように取り組みました。それが、留学生の夢をかなえるための手助けになると思ったんです。
 それから11年。現在のエール学園の留学生進学指導は、大変充実しています。さまざまな情報にアクセスすることが可能で、入試科目の情報もすぐに検索することができ、明確な分析ができるようになりました。
 留学生は日本語が第一外国語になります。そのため、入試に英語が不要な大学も多い。でも英語が堪能な学生なら、試験科目に英語がある大学を検討してみる。EJU(日本留学試験)が得意な学生なら、EJUの配点が高い大学を検討してみる。そうした、学生の長所を生かした進学先の検討をすることで、より高いレベルの大学に進めるようにサポートしています。

 

11年前と比べて、変わっていないこともあります。それは留学生の “日本で一旗上げてやる!”といった気持ちです。みんな相変わらずエネルギーがあって、ハングリー精神を感じます。
 先日、ある大学の先生と話す機会があったのですが、「勉強熱心な留学生に影響を受けて、のんびりしていた日本人学生たちが変わってきた」とおっしゃっていました。留学生をサポートする身としてはうれしい限りです。
 学生のなかでも最近は、女子学生のがんばりが目立ちます。世界的にも女性が活躍している時代。エール学園にもその風が吹いているようです。授業でも積極的に質問をしているのは女子学生が多い。コロナ禍でオンライン授業になっても、女子が発言をしているケースをよく見ます。面接の練習なんかでも、何度も何度も「やってください!」って頼みにきたりします。「まだ練習するの!?」って思ったりすることもありますが、とても刺激があって、楽しいです。
 当然、私が留学生のサポートをするのは大学に入るまで。ですが、その後も定期的に連絡くれる学生もいます。これも女子学生が多いかな。  今まで彼氏を連れてきた女子学生が3人いるんですよ(笑)。そのうちの1人は、中国人の学生なんですけどね、同じ中国人の彼氏を学園に連れてきて、「先生、私の彼氏を見てください」っていうんです。それで、「先生の判断で付き合うか決めます」って。「いいんじゃないの」って答えましたけど、とにかくびっくりしました(笑)。

 

大学卒業後の進路では、日本で就職する人が増えているでしょうか。いつまでも日本に、というケースは少ないですが、最初に日本で働く人が多くなっている印象です。
 例えばベトナム人だったら、ベトナムに子会社や関連会社がある日本企業に入る。そうして、日本でしばらく働いてから、ベトナムのほうに転勤するようなイメージです。「すごく働きがいがある」とか「給料などの条件がいい」とか、そんな声も聞きます。
 夢をかなえているエール学園の卒業生が、どんどん増えている気がします。そんなみなさんと、関係を築くことができて、とてもうれしく思っています。